【カムイガタリ紹介⑧】カムイガタリ誕生秘話その②:参考作品
- オールト

- 2025年12月29日
- 読了時間: 6分
▼はじめに
もうすぐコミケですね。皆さんはどんなジャンルを楽しみにされているでしょうか?オールトです。ここまで続けてきたカムイガタリ紹介コーナーも第八回となりました。発売前のカムイガタリ紹介はこれで以上となります。
締めくくり、というほどのものではありませんが、今年最後のカムイガタリ紹介は、制作の裏話を一つ。どんなアイデアも偉大な先人達の作品から生まれるもの。カムイガタリがどんな作品から着想を得たのか、気になりますよね?
▼神威とマガイ~対立する二つの存在~
前回(【カムイガタリ紹介⑦】カムイガタリ誕生秘話)で相棒のこたつ君が話してくれた通り、『神と人』というカムイガタリの根幹をなすテーマは、こたつ君から提示されたものです。
話を聞いてまず、「なるほど、これは面白そうだ」と思いました。この私、オールトもどちらかといえば光属性の創作者ですので、人間賛歌というテーマは大好物です。
ただ話を聞く限り、こたつ君が話す「人の信仰によって神が力を持つ」という世界観だけでは、『神が戦う理由』が無いと感じました。神は何のために、誰と戦うんだい?それをこたつ君に聞いたところ、彼もそこが思いつかず困っているご様子。
そこで私は提案しました。
「人の願いによって神が生まれるなら、負の感情から生まれる存在もいるんじゃないかい?」
このアイデアは、『呪術廻戦』に登場する「呪霊」が元となっています。『チェンソーマン』の「悪魔」も類似した存在として名前を挙げていましたね。
このアイデアは歓迎され、マガイという存在は、神威と対を成すカムイガタリの重要な設定となりました。
▼閑話:ネーミングの苦しみ
新しいものにセンスの良い名前を付けるというのは、とても難しいことです。「神威」及び「マガイ」という名前を生み出したのは私ですが、この時はこたつ君と共にあーでもないこーでもないと頭を捻り散らかしたものです。
そんな中で「神威」という名前を閃いたきっかけは、「PCは神そのものではなく、神のフリをしているだけ」という設定です。私はこれこそが、我々の生み出したTRPGの「キモ」「ミソ」「味がするところ」「ここ好きポイント」あと何て言ったらいいかな……「重要なエッセンス」?だと思い、それを踏まえた名前にしたいと思いました。
そこで私は、「これって要するに、神の威を借る存在だよね」と言いました。そこから、アイヌ語で神格を有する霊的存在を意味する言葉になぞらえて「神威」と名を付けたのです。
「カムイガタリ」というタイトルもそこからですね。『神威が紡ぐ物語』と『神威が神を騙る』のダブルミーニングです。これも私が考えました(ドヤ顔)。
ちなみに「マガイ」の方は、「神威」と似た響きにしたいということで、「禍々しい」の「禍」からとって「マガイ」になりました。シンプルですね。
▼神威はなぜ「生き物」なのか?
カムイガタリにおいて、神威とは、神を騙る不思議な「生き物」である。という説明がしばしば出てきます。
なぜ、霊的存在ではなく「生き物」なのでしょうか?
当初、神威という存在は「人間の信仰心が形になったもの」であり、いわば信仰そのものでした。とはいえ今の形とそんなに変わりませんし、その形でテストプレイもやっていたのですが、私の中には違和感がありました。
▼神威が抱える二つの課題
まず初めに、テストプレイの参加者が生み出した神威があまりにも自由で、「神らしくなかった」ということです。これは決して批判ではありません。「キミだけの神威を生み出そう!」がコンセプトですから、自由なキャラ作成が出来て然るべきです。それに実際、参加者が生み出したキャラクターはとっても魅力的でした。でも、「神様らしいか」と言われたら違う……。そこが私の心に引っかかっていました。
そして、カムイガタリのシナリオを作っているとき、また別の課題が生まれました。それは、「物語が人間に依存しすぎる」ということです。物語はNPCである人間の元に生まれ、NPCである人間の心から生まれた神威が、NPCである人間の幸福を守るために戦う……。
そんなの、神威は脇役じゃないですか!!!!
これではいけないと思い、私は考えました。「どうすれば神威は主役になれるだろう?」その結果生まれたのが、「神威は生き物である」という設定です。
▼神威は生きる、神威は紡ぐ
神威が生き物であるというのは、つまり以下のような設定です。
人々の願いに、この世界の外側、『想念世界』から、興味を示すモノがいた。「ソレ」は形無き存在であった。「ソレ」は、想念世界に溢れ出した「人の願い」に興味を持ち、それを食べてみた。
美味しい、美味しい!そしてみるみる力が沸いてくる!ヒトのネガイは、なんて甘美なんだろう!「ソレ」が本能の赴くままに、想念世界に溢れた願いを食べていると、自分の姿が変わっていることに気付いた。しかも、本当に何だか不思議な力が沸いてくるようだ。その力は、どうやら自分が食べてきた「人の願い」に関する力らしい。
──そうだ。この力で、人の願いを、叶えてやろう。そうしたら、人は私のために、願ってくれるに違いない。──私が人にとっての、「神」とやらになってやろう。次に大きな願いが想念世界に溢れ出してきたとき、「ソレ」は願いを辿って、『現実世界』にやってきた。そうしてこの世界にやってきた「ソレ」らは、自らを人々の信じる神であると騙り、人々と共生関係を結ぶことに成功した。
「ソレ」らは自らのことを、「神の威光を借りるもの」として『神威』と呼んだ。
(想念神格RPGカムイガタリ 本文より抜粋)
要するに、「神威は一つの生存戦略として、願いを叶える代わりに人の願いを食べる、人間と共生する生き物である」ということです。
面白そうだと思いませんか?ただ人間にとって都合のいい存在であった「天上の存在」から、一気に地に足のついた、リアルな質感のある存在になった気がしますよね!
このアイデアは最近アニメ化もされたとある作品がアイデア元となっているのですが……めちゃくちゃネタバレになりそうなんで伏せておきます。分かってくれた人は同志です。
何はともあれ、この設定も公式設定となり、神威は「自分に願いを供給してくれる人間たちのために、人間に危害を加えるマガイを倒さねば!」と戦う理由もはっきりしたことに加え、神威が明らかに「神様っぽくない」ロールプレイをしていても受け入れられるようになりました。
「あんな奴(テストプレイで生まれた神威)が神様なわけないだろw」byこたつ君
そうして「カムイガタリ」は無事に問題を解決し、同時に『神様として振る舞う不思議な生き物』という新たな個性を手に入れたのです。
▼おわりに
いかがでしたか?まだまだ語りたいことはありますが、一旦ここで締めくくらせていただこうと思います。
「想念神格RPGカムイガタリ」に興味は沸いてきましたか?コミケに参戦する方は、1日目東ソ11aにて、あなたが買いに来てくださるのをお待ちしています。そして、コミケに来られない方も大丈夫!何と、公式オンラインテストプレイを企画しております!
ルールブックを買っていなくても大丈夫ですので、ぜひご参加ください!
それでは、またお会いしましょう!




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